医療機器「NIOX VERO（ナイオックス ベロ）」（呼気NO検査）導入のお知らせ

当院ではこのたび、咳が長引く方や喘息の可能性を簡便にチェックできる医療機器、「NIOX VERO（ナイオックス ベロ）〈チェスト社〉」を導入いたしました。
NIOX VERO（呼気NO検査）検査とは？

この機器では、患者さまに吐いていただいた息に含まれる一酸化窒素（NO）の濃度を測定します。この検査は「FeNO（エフイーエヌオー）：呼気中一酸化窒素濃度」検査とも呼ばれます。

・簡単な検査です： マウスピースをくわえて約10秒間、息を吹き込むだけ。痛みや苦痛はありません。
・ゲーム感覚でできる： 画面を見ながら一定の強さで息を吹き込むため、お子さま（5〜6歳以上）から大人までリラックスして受けられます。
・短時間で結果がわかる： 測定開始から約1分30秒で結果が表示されます。
なぜ「息」で咳や炎症がわかるのか？

喘息などのアレルギーによる気道の炎症がある場合、吐く息に含まれる一酸化窒素（NO）の濃度が高くなることが分かっています。
特にこの検査では、喘息に特徴的な「好酸球性（アレルギー性）の気道炎症」の有無や程度を測定できます。
この数値を客観的に把握することで、次のような場面で診断や治療に役立ちます。

・鑑別診断の補助
　長引く咳が喘息によるものか、他の原因によるものかを区別する補助診断に役立ちます。

・治療効果の確認と薬の調整
　気道炎症の程度を数値で把握できるため、適切な治療薬の選択や薬の量の調整、治療効果の確認に活用できます。

【ポイント】
長引く咳の原因はさまざまです。
「風邪のあとに咳だけが続く」「アレルギーが関係しているかも」とご心配な方は、ぜひ一度ご相談ください。
早期に適切なケアを始めることは、本格的な喘息への移行を防ぐためにも重要です。

こんな方におすすめです
・咳が2週間以上続いている方
・咳喘息、または喘息ではないかと気になっている方
・すでに喘息治療を受けており、炎症の程度を正しく知りたい方
・ご自身の治療効果や日々の症状コントロールを確認したい方

ご希望の方は、診察時に医師またはスタッフまでお気軽にお声がけください。